甘味ツアー、という響きに誘われて出かけた。それは困難を伴う旅となった。
出だしから、どうしようもなかった。ツアー企画者および水先案内人(女性)が姿を見せぬ。
罠か? これは罠だったのか?
東京の真ん中へとはるばる集まってきた5人の男たちは、不安に打ち震え、恐怖し、阿鼻叫喚し――
しかし鉄の意志でもってその怖気を克服した。
我ら残された5人だけでも、ツアーを成し遂げようではないかと誓い合う。企画者の遺志を継がねばならない。それはこの場に集いし者達の使命なのだった。
まずは 100% Chocolate Cafe へと向かう。恐れる必要はない。我々は、店の名前に対抗するかのように、眼鏡率100%を誇っていた。なればこそ、店に入るに相応しい威容の集団であるはずだった。
靴音も高く5人が足を踏み入れた途端、女性店員たちの間に緊張が走る。
(明らかに異常事態)
(奴らは何者だ?)
(何が目的だ?)
相応しい威容の集団、どころではない。相応しくない異様な集団、であった。
……って感じで、楽しかったです。その先もいろいろ大変で。
mail:gerimo@hotmail.com
せっかくの甘味もこれでは味がわかりませんよね….
いえいえ、ちゃんと味わいましたとも!