梅雨なんてもんじゃない。ホームでは、線路に背を向けて立つ。自分の影の中に本を入れないとまぶしくて読書なんてできないからだ。首筋はじりじりと日差しに焼かれ、こうしている内に細胞内の核に存在するDNAは紫外線によって傷を付けられているのかと思うと恐怖を感じるほど。
風に乗ってゆきたい。どこかへ。
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