もりげのどうかと思うような日記

▼ フィリップ・リーヴ『掠奪都市の黄金』

アニメ化超希望シリーズ《移動都市》の第２弾。いやあストーリーテリングの天才っているもんなんだなあ、と改めて思う。

血わき肉おどるジュヴナイルの王道でありながら、王道にはあるまじき破滅的な展開を見せるところが作者の持ち味ですな。どのキャラクターも一癖も二癖もあって、主要登場人物だって平気で取り返しのつかない過ちを犯す。前半は（前巻ではツンもいいとこだった）ヘスターがデレすぎててニヤニヤしながら読んでたのに、リーヴのハンドリングはそんなに甘くないのだった。

前巻みたいな未熟ゆえの読みにくさみたいなのはあんまり感じなかったし、まだ手を出してない方はともかく読んでおくべきシリーズかと。ペニーロイヤル教授かわいいよペニーロイヤル教授。