伊藤氏の脳出血等で企画から10年近い年月を経て刊行されたSFガイド。10名の評者が、担当の作品を「奇想」「テクノ志向」「娯楽性」「物語性」「神秘性」「文学性」を軸に取ったレーダーチャートつきで紹介する超力作。たとえばイーガン『祈りの海』は、上記特性はそれぞれ 5,5,3,2,1,2(哲学的な思弁などは「奇想」に含まれるということで)、クロウリー『エンジン・サマー』は 5,1,3,5,5,5 だそうです。
これだけ取り上げられてる冊数があると、読んでない作品の方が多いくらいじゃないかと思います。こんど時間があったら既読チェックでもしてみたいなあ。
ともかく、未読作品にポストイットでも貼って順番に読んでいきたくなるくらい、評者の方々の愛が詰まっております。既読のものも未読のものも、紹介文を読んでいるだけでわくわくするぜ。SFってすばらしい。
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